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3日目 アルカッションにて牡蠣を食す。

朝食は昨日買っておいたパンやカヌレ、ヨーグルトを部屋で。持ってきたカセットコーヒーを入れるのに熱湯をお願いしたら、メイドさんのフリフリエプロンをつけたおばさんがコツコツとノックする。ドアを開けると、部屋の構造上丸見え状態に。あ、しまった・・・コーヒーカップが無い!と思い、カップもお願いします、とフランス語単語を並べてお願いすると、おばさんはパンやヨーグルトが並んだテーブルに鋭い視線を。うわ・・・まずいことしちゃったわ、と、焦っていたら3分も経たないうちにおばさんが戻って来た。トレイには可愛い花柄のカップアンドソーサーにパン皿、ティーバック、シュガー、ナイフ、フォーク、ナプキンまでセットしてくれていた。あの視線は「今何が必要なのだろうか?」と見るための視線だったらしい。チップを差し上げるとニコニコと「良い一日を〜」と出て行った。ふう。
歯磨きをしながら洗面所の窓を開けて空を見上げると青空が。うんうん、今日も良いお天気。

朝食を済ませて、カンコンス広場からトラムC線に乗ってサンジャン駅(Gare St Jean)へ向かう。今度はガロンヌ川沿いに走る路線で、6駅ほどで到着。

サンジャン駅はボルドーの中央駅にあたり、立派な建物だ。中へ入ると大きな吹き抜けがあり、エスカレーターで地下へ降りると券売機と窓口がずらりと並んでいる。大抵ヨーロッパの大都市の駅って怪しい雰囲気が漂っていたりするところが多いけれど、ここは大丈夫そう。(時間帯によっては分かりませんが)地下のチケット売り場へ行き、今回の旅行で使う切符を全部まとめて買うことにした。これで大荷物を持って行列に何度も並ばなくても済むかな、と。10分ほど待って私の順番に。ルーティングを全部口頭で説明しながら買って間違いが起こるのは時間のロス、と思い昨晩メモ書きにまとめてきた。お陰でスムーズに買うことが出来たし、何だか予想していたより安く済んだ。今日のアルカッションへの往復切符で割引(Billet TER Aquitaine Temps Libre)を適用してくれたらしい。ちなみにアルカッションまでは2等往復・2人で26.40euro
列車まではまだ時間があるので構内をぶらぶらしていると、券売機の横で日本にも進出してきて有名になったパン屋Paulと昨日カヌレを買ったBaillardranがスタンドを出していて、その前で女の子がミニサイズのカヌレを手づかみでむしゃむしゃ食べていたりした。(ここのカヌレは外カリカリッ中しっとり!)売店は地下と地上階に何軒かある。地下の本屋兼キオスクでは木箱を置いてワインまで売っている。駅でワインを売っているなんて初めて見た。この本屋は結構品揃えが楽しいので気に入った。ホームへの移動はここはターミナル駅ではないので、地下の通路を通って行かなくてはならない。エスカレーターも少ないし。うーん、大荷物を持ってここで2回移動する予定なので少し心配。
ホームでぼけーっと座っていたら、3色の列車が同時に停車しているのを夫がパチリパチリ。いつから鉄道オタクになったのだろう。(職場の鉄オタクの人へのお土産だったらしい)

列車番号は忘れたが、10時過ぎのアルカッション(Arcachon)行きの列車に乗る。やはり晴れの週末は海へお出かけなのね。向かいの席にはおばあさんが1人。サン・ジャン駅を出てしばらくするとぶどう畑が見える。なんとあのシャトー・ラ・ミッション・オーブリオン!思わず身を乗り出す私達夫婦。のんびりとした車内。何だか朝早かったので眠くなり、ウトウトしてしまう。アルカッションに近づくと、家と家の間にミニ運河のようなものがあり、ボートが浮かんでいるというより置かれていたりする。干上がっているようだ。アルカッションに50分ほどで到着。ちっちゃな駅。うーん、雲ひとつ無い空。気持ちよくて思わず伸び。
とりあえず地図を手に入れなければ・・・と、人の流れについて行くと観光案内所を発見。窓口は込み合っているのでとりあえず置いてあった地図をもらって外へ出る。目の前はちょっとした広場(Pl. Franklin Roosevelt)になっていてお花がきれい。海に面した夏の町(Ville e'Ete)、林で海風を遮った冬の町(Ville d'Hiver)の2つに町は分かれている、とガイドブックで読んだが、地図を見るとさらに春の町(Ville de Printemps)、秋の町(Ville d'Automne)があるらしい。そして町中からバスで15分ほどでヨーロッパ最大のピラ砂丘(Dune du Pyla)がある。アルカッションの町の中心はアルカッション湾(Bassin d'Arcachon)に面していて外海の大西洋には面していない。で、その湾内で名高い牡蠣の養殖をしているらしい。そして外海に面したフェレ岬(Cap Ferret)とピラ砂丘にどんどん海の砂が溜まっていっているらしい。さて、今日は日帰り、どう回ろうか?

とりあえず、腹ごしらえ。やっぱりアルカッションに来たら牡蠣でしょう、とあちこちお店のお店が出している看板のメニューを見て回る。やっぱり海を見ながら牡蠣を食べたいので、海岸べりの通りへ出る。カフェやレストランのテラス席が沢山。既ににランチでがやがやし始めている。その中の1軒、ブルーのテントが爽やかなレストラン"Captain Aldo"に入ることにした。英語カタコトOKのムッシュが来てオーダーを取る。牡蠣は2つタイプがあって、大ぶりの方を6個、夫はシーフードサラダ(Salade Calvi)、私はサーモンのタルタル、ワインはアントル・デ・メールのChateau Galeyという白をハーフで。アントル・デ・メールなて何年ぶりだろう?昔やっすーいワインばっかり飲んでいた頃によく飲んだのを思い出す。全部一緒にテーブルに並べましょうか?忙しい観光客には嬉しい限り。っていうか、食べる順番難しいセレクトであります。お隣のテーブルを見ると6人の家族連れらしい人たちがおしゃべりに花を咲かせながらどんどんシーフード盛り合わせ(Fruit de Mer)の大盛りをどんどん平らげて行く。それが2回とそれぞれにお肉料理、デザート。食欲も凄いけど、おしゃべりしながらあんなに食べられるパワーが羨ましい。しかし、よくしゃべる。
お料理を待っている間に海岸をパチリ。あれ?何だかぼんやりした画像・・・朝、カヌレを持った手でデジカメのレンズを触ってしまったらしい。しかし、何だか良い感じの画像やん?と夫。手元のナプキンでレンズを拭き拭きしていたらお料理が運ばれてきた。



夫のカルヴィサラダ、なかなか美味しいドレッシングで海老はプリプリ。牡蠣はあの独特のクセが無くて、日本の牡蠣が苦手な人でもすんなり食べられそうな感じ。身は少し薄めで痩せているけれど、なかなか美味しい。タルタルはサワークリームをつけていただく。美味しいけれど、段々飽きて来てしまった。量が少し多かったのかな・・でも、残さず。

食後は海岸をお散歩。桟橋のたもとにいくつかクルージング船の案内所が出ている。砂丘へも行ってみたいし、船にも乗ってみたい。残りの時間で両方は無理なので、船の時間を見ながら思案。小屋からお兄さんが手を振るので聞いてみたら、1人13euroで湾内一周1時間半のがあると船の模型を見せながら言うので、それを予約。黄色いチケットを受け取り、それまでブラブラ街を歩くことにする。
歩いている人達は本当に軽装。夏の装いで、足元スニーカーなのは私達くらい。そしてジーンズなんて重たいものを着ている人もいないので、ちょっぴり服装選びを失敗したなぁと後悔。トップスを水色で明るくしてきたのはせめてもの救い。日曜日でも空いているお店は半分以上はあるかと思う。夫がホテルにサングラスを忘れて来たので、ちょっとハイテクなデザインのを買う。鼻が高いと何でも似合う。くやしい。近くのレストランのテラスではムール貝を山ほど食べている人が居たり、どこからともなく大盛り上がりな歓声が挙がってきたり。しばらく歩いていると、小高い丘の上にに展望台があるのが見える。丘の上は公園になっていて(Parc Mauresque)、芝生の上でこどもが遊んでいたりする。公園の側は静かな住宅地になっていて、豪華なヴィラが立っていたりする。どうやらこの辺りから向こうが「冬の街」らしい。住むなら冬の町がいいかなぁなんて思ったりした。
ここは高級なリゾートではなくて、こじんまりしていてのんびり。学生時代に行った英国のブライトンを思い出す。もう夏も終わりという季節のせいか、あまり若者が居なくて年齢層高く、家族連れが多い気がする。


時間になったので桟橋に戻る。黄色のチケットの人こちら〜と誘導され乗船。乗客は私達含め15人くらい、私達以外は全員フランス人。背中合わせで長いベンチに座る。背の高いおじさんが操縦しながらガイドしてくれる。(フランス語オンリーなのが辛いけれど)時折自動操縦にして、船首にあるデッキの乗客とこちらのデッキと行き来してしゃべりまくって大忙し。船はアルカッションの街から徐々に離れ、鳥の島(Ile aux Oiseaux)のほうへ向かう。ここは潮の満ち引きでずいぶん陸の面積が替わるらしい。遠目に小さな小屋のようなものが島内に建っているのが見えるのだけど、人は住んでいるのかしら?その周りには牡蠣の養殖場が広がる。そしてその向こうには膨大な数のクルーザーが停泊している。無人のものもあれば、バーベキューしたり釣りを楽しむバカンス客が。皆日焼けして健康的。そして我々の乗った船はフェレ岬へ繋がる長い半島をなめるように進む。このあたりは大別荘地帯。思い思いのデザインのヴィラやレストランがぽつぽつと建っている。夫と私は海、クルーザーを眺めているのに対して他の人たちは別荘に興味深々の模様。船が湾内をぐるりと一周して南へ進むにつれ、市街地の向こうに白い山のような景色が見えて来る。これがピラ砂丘。なるほど高さがあるので迫力満点。この砂丘、年々拡大して後ろの林を侵食しつつあるそうで、それを食い止めるのに何か策が取られているらしい。1時間半のクルージングが終わって桟橋に着く。ふらふらになりながら下船。楽しかったけれど、ちょっぴりお疲れ。海辺の木陰のベンチで一休み。

豪華な別荘群 牡蠣の養殖場
ピラ砂丘が見えてきましたよ 買ってもらえなかった灯台

そろそろ列車の時間も近づいて来たので、駅の方へ戻る。帰りの列車でもうとうとしてしまう。ボルドー駅に着いて、今夜のために行きに見つけたポールでパンを買う。フガッセがワインのお伴に美味しそう。
今日は外食せず、部屋でのんびりとパリで買ったシャンパーニュを楽しむつもりなのだけど、今日は日曜日。お店も閉まっている。ホテルのルームサービスは・・ものすごくお安い。前菜+メインで17ユーロ前後だったと記憶している。ちょうどシャワーを浴び終わった頃、お願いした時間にさっきレセプションに居たお姉さんが運んで来た。私はレンズ豆と鶏肉の煮込み、夫はパスタのようなグラタンのようなものを。前菜はというと巨大なパテ。ボナペティ〜ってチップを渡す隙も無いくらいスタスタと出て行った。忙しそう。お味は、夫曰く「コンビニ弁当ちっくな味やなぁ」ですって。まあ、こんなもんでしょう。シャンパーニュは最近注目のジェローム・プレヴォ。パリのラヴィーニャで見つけた掘り出し物。色濃くストレートで男性的。
何だかお腹が空いていたのでパテ以外は全部食べてしまった。
食後は明日の移動に備えて軽く荷造りしたり、携帯をいじったり。




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