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4日目 シャトー訪問、美しいサンテミリオンの畑。。

朝食はロビー横の朝食用レストランでビュッフェスタイル。私達の他はビジネスマンらしき男性が何名か。新聞を読んでささっと朝食を済ませて出て行く。今日から平日。私達はハムやチーズをしっかりといただく。パンはまあまあのお味。日本人のご夫婦が入って来られたのでご挨拶する。お2人は昨日から4日間滞在されるそう。で、ホテルの前の大工事が平日の昼間始まるのでちょっと騒々しくなるのよ・・と心配されていた。確かにあの巨大な穴ぼこはびっくりする。深さ10メートルはあろうかという地底にブルドーザーが居たりして。通る人皆覗き込んでいたっけ。
部屋へ引き上げ、荷物をまとめチェックアウト。夕方にまた戻るのでバックヤードで預かっていただくことにする。

今日は今回の旅行の中で最もハードなスケジュールをこなす一日になる。11時にボルドー市内に隣接するぺサックのシャトー訪問、そしてタクシーでサンジャン駅、SNCFでポイヤックへ向かい、3時からシャトー見学1軒。その後ホテルへ戻り荷物をピックアップしてサンテミリオンへ・・という予定。鉄道の便が悪いので(ポイヤック行きは2〜3時間に1本)、綿密に計画しシャトーへのアポも取った。念のためメールのコピーも持って出発。まずはトラム駅で昨日買った地図と路線図を照らし合わせて、どこで降りるか決める。

*シャトー・オー・ブリオン(Chateau Haut-Brion)訪問

トラムのForum駅で降りる。このあたりまで来ると1戸建てがメインの静かな住宅地。地図を片手に線路目がけて歩く。本当にお天気も良くてのんびり。
線路を高架橋で超えると駅舎が見えた。地図には一応載っているけれど、駅名が書いてない。あらま、こんなところに駅が有るのならば、帰り楽になるかも?と期待しつつ時刻表を手に入れるため降りて行くと、駅舎の外側の小さな建物で窓口が1つあるだけ。先客が長く話し込んでいるので、ホームはどこだろう?と外へ出て駅舎のドアを開けようとしたら鍵がかかっている。おかしいな・・と、フェンス越しに覗くと、そこはタランスの廃駅だった。確かに手元にあるタイムテーブルにも存在しなかった。

とんだ寄り道だったけれど、これもまた良し。目指す大通り(Av. Jean Jaures)へ出ると結構交通量も多くバスも走っている。しばらく歩くと、ぶどう畑とシャトーが見えて来る。これが昨日の車窓に見えたラ・ミッション・オー・ブリオン。ここも本当は訪問したかったのだけれど、今は設備を改装中とのことで残念ながら今回の訪問は叶わなかった。フェンス越しにパチリ。ゲートもなかなか格好良い。
 
そして後ろを振り返ると私達の目指すシャトー・オー・ブリオン(Ch. Haut-Brion)の大ぶどう園が見え、立派な門構え。さすが名門シャトー。

門をくぐるとお揃いのポロシャツを着たシャトーで作業をしているらしい人々がいた。こんにちは、シャトーはあちらですね?と話しかける。あちら・・と指差された方にシャトーの建物は見える。迷いようがないほどちゃんとした道がつけられていて、両側にはぶどう畑が。近寄って樹を見たいけれど、近寄りがたい雰囲気があった。歩いている右の方が丘のようにこんもりと盛り上がっている。なだらかな斜面。畑の地面には石がゴロゴロ。一面のぶどう畑、たわわに実った収穫直前のぶどうが重そうにぶら下がっている。壮観。




シャトーの門へ近づくと、入り口はあちら、と看板に書かれている。入り口の方にはカップルが1組。11時からの予約ですか?と話しかけられる。米国ウィンスコンシン州から来られたそうだ。とても落ち着いた感じの良いご夫婦。奥さんの手にはフランス語辞書があるのを見て、バッグの中の電子辞書を確認。まだ15分ほど時間がある。畑のぶどうを眺めたりしながら待つことにした。
11時になり、ロックが解除されドアが開いた。自動ドア。驚いた。中から水色のパンツスーツに身を包んだ美人マダムが現れて、にこやかにご挨拶。一人一人握手して。お肌がとてもキレイな女性なので見とれてしまう。彼女は早口の英語で話す。奥さんの手から辞書が消えていた。
ここでお詫びが・・あと3名ほどタイからのゲストが遅れて来られるのですがお待ちいただけますか?私達はもちろん、と通されたロビーで待つ。私達の後ろでは忙しそうに作業中の人たちが働いている。洗浄し終わった樽をコロコロ転がして行ったり。発酵槽の並ぶ部屋の扉が開くと、ぷ〜んとワインの匂いが。心躍ってしまう。

30分ほど待っただろうか。やっと遅れたタイ人ゲスト達が到着。若い男性2名に女性1名。しかし、ドアの向こうでタバコを吸い始めて中々入って来ようとしない。ポケットに手を突っ込んでこちらを見ているだけ。ようやく入って来たと思えば、先のガイドの女性に何やら挨拶しただけで、こちらへは全く無し。正直、彼らの態度には疑問を持ってしまった。米国人夫婦も同じように憮然とされていた。(彼らのマナー違反は、これ以降も続いた。楽しくない話は省略・・と。)

やっと見学ツアーの始まり。まずはロビーで模型を使って畑や建物の説明。オーブリオン一門がまさにここに集結、中でもこのオー・ブリオンが一番大きな面積を占めているというのがよく分かる。そして中庭に出て説明。収穫されたぶどうを醸造所内へ取り込む入り口があり、そこから選別作業をされる場所まで繋がっているらしい。

中庭の奥には小さな樽工房が。1人の職人さんが作業中。新樽にするには莫大な投資が必要で、またローストの具合によって味わいに大きな影響を及ぼすらしい。また、新樽率もその年のぶどうの出来をティスティングした上で決めるとのこと。(100%だと思っていたけれど、違うらしい) よく言われることではあるのだけれど、やっぱり実際に見てみると面白い。色々な道具を見せてもらったりして興味深かった。



そして、今度は先の建物の中の発酵槽の並ぶフロアへ。大きなステンレスタンクがどーんと並べられている。(トップシャトーの中で初めてステンレスタンクを採用したらしい)タンクは2層になっている。これらは全てコンピューターでさまざまな管理がなされているそうで、私達の頭上にコンピュータールームがある。これがあるお陰で私達はぐっすり眠れるのよ〜と、ガイドさん。足元を見ると、網目のフロアの下に選別作業をする場所が見える。

そして、木樽の並ぶセラーへ。真ん中に置かれた台には試飲の準備がされている。ガイドさんが99年を開けてくれた。台の両脇にはキャンドルが置かれ、グラスをかざし色を見る。99年はなかなか手ごわいけれど、スワリングを繰り返していたら段々開いて来てくれた。それぞれに感想を述べながらテイスティング。やっぱりお話聞いているだけじゃなくて、テイスティングは楽しい!そして、最後にサロンへ移り、スライドショー。シャトーの四季を絵画のような美しい画像で紹介された。働いている人たち、ぶどう、土、空。どれもが美しい。お開きになって、一人一人冊子をおみやげに頂く。私達からも京都の「緑寿庵」の金平糖を手渡す。製法を説明すると驚かれていた模様。


楽しい見学のあとは畑の中を歩いて敷地をあとにする。と、夫が時間大丈夫か?と聞く。私は夢中になって時間を忘れてしまっていたけれど、そうだ、時間が押していたのだった。もう駄目、サンジャン駅からのポイヤック行きには到底間に合わない。そういえば、先の米国人夫婦もさっと居なくなっていたっけ・・・
悲しいけれど、次のアポをキャンセルするしかない。時間厳守は大切だとつくづく。

とりあえず、ホテルへ戻ろうとトラム駅に向かって歩く。夫がはい、とバッグからマカロンを出してくれた。歩きながらマカロンを食べる。クリームが少しぬるくなっていたけれど美味しかった。何だか元気が出てきた。
ホテルへ到着。レセプションの女性に事情を話して、アポの断りの電話を入れていただいている間にロビーでしばし休憩。色々お世話になったので、金平糖をプレゼントすると、甘いの大好きだと喜んでくれた。予定より早いけれど、サンテミリオンへ向かうことにした。


*サンテミリオン(St Emilion)へ
まずはサンジャン駅でポイヤック行きのチケットを払い戻し。そしてリブルヌ行きの券を出してもらった。これが言葉が通じなくて一苦労。窓口の女性もイライラしながら端末を叩いているし、何だかどっと疲れる。しかし、払い戻しと支払いが終わると、にっこりと良いご旅行を!と。これからの旅行で分かるのだけれど、大抵どこの窓口も同じような印象だったかも。
時間があるので、構内のカフェでくつろぐ。パンとジュースで少し遅めの昼食。交代で売店へ行ったり。

16:09発のリブルヌへの列車はサルラ方面行きで、モダンな車両。ロングシートとサロンが一緒になっていて、ホームとの段差が小さくて乗りやすいけれど、列車の中に階段がある。25分ほどでリブルヌに到着。駅前はがら〜んとしている。タクシーを見つけて、ホテル名を告げる。タクシーから見ただけの印象ではリブルヌはたいした街ではなさそう。このタクシーは珍しいことにBMWのワゴン。中もキレイだし、タクシーカードはお手製なのか、BMWのデジカメ画像。きっとご自慢の車なのかなぁ〜と何気なく1枚頂いておくことにした。後で役立つかもしれないし。
ポムロールの看板が見え、ぶどう畑があたり一面に広がる。著名なシャトーは見えなかったけれど、何だか、とうとうやってきたんだと胸が熱くなってしまった。いや、私以上にボルドー右岸のワイン好きな夫は尚さらだっただろう。サンテミリオンの看板を過ぎ、○○フィジャック(フィジャックと付くシャトーは異様に多い)などあちこちにシャトー名が見える。そしてサンテミリオンの街が見えて来る。その街の北の入り口に私達が泊まるホテル、パレ・カルディナル(Palais Cardinal)が見える。小さな入り口から中へ入るとレセプションが。おじさんが○○さんですか?と聞く。キーを持って案内してくれる。本館の外は中庭になっていて、私達が泊まる部屋がある建物は別棟にある。それぞれの建物の出入り口はロックがかかる仕組み。なのだろうけれど、なぜか本館にだけ鍵をかけているらしい。でも、あちこちに監視カメラが設置されているのが分かるので、セキュリティは十分か。部屋は予想外に美しい。そして眺望も良し。おじさんは簡単に説明して出て行った。しばらく休憩して、地図を片手に散歩へ出かける。レセプションでさっきのおじさんと会うと、部屋は気に入ったかと聞かれた。笑顔は無いけれど、いいおじさんだ。(詳しいホテルレポートはこちら


*畑を散策
ホテルの前はサンテミリオンの街を南北に貫く通り(Rue Guardet)。ホテルの目の前にまずワインショップ、そして数歩歩くとまたワインショップ・・・という具合にワインショップだらけ。店先でぶどうの苗木を売っているお店もある。1軒だけショップをさらっと覗いて、今日は畑をぶらぶら見て歩こうと、街から外へ出た。
地図を頼りに、景色が良いらしいというシャトー・トロロン・モンドのほうを目指して歩く。しばらく歩くとパヴィの丘が見える。夕暮れのサンテミリオンの街に、起伏のあるぶどう畑。本当に美しい。この畑全て含めて世界遺産に指定されているというのがよく分かる。





このあたりはシャトーとは名ばかりの小さな建物が多いらしく、そしてパーセルも狭い。そして、まだ歩けそうだったので、夫の憧れシャトー、テルトル・ロートブッフまで歩くことにした。本道から外れ、小さな道へ入って行くと、それらしい建物がぽつんと建っていた。よくよく見ると門にちゃんとシャトーの名が刻まれている。夫の満面の笑みにパチリ。私達が門の外で佇んでいると中から車に乗った男性が出てきた。もしかして息子さんかなぁ?とか言ってたら、私と夫それぞれにニコっとして走り去った。

帰り道は別のルートを歩いて、トロット・ヴィエイユやクースポードといったシャトーが見えた。クースポードは新興で今まっさかりのシャトーでリッチなのだろう。新しく改装された建物の中庭には大きなサラブレッドの像が建っていたりして少し目を引く。トロットヴィエイユは老舗らしく立派なシャトー。後から車が来た。ふと見るとさっきの車。夫曰く、またあの男の人がウィンクしていたそう。歩いていると近隣のシャトーの犬がワンワンワンワン吠える。ちっちゃいクセによく吠える。
暗くなって来たのでホテルへ戻る。楽しいお散歩だった。


*Palais Cardinalにて夕食
夕食はホテル内レストランで予約しているので、部屋で休憩し身支度して降りて行く。見回すと結構年齢層は高いよう。ほぼ満席のようで、東洋系は隣のテーブル(英語フランス語が飛び交っていて、さながら多国籍軍)に2人いらしただけであとはすべて白人のゲスト。今日はそんなに気張ったお店ではないので、リラックスムードでお食事を楽しまれているようだった。(以下は私が選んだお皿)さっきのおじさんがメインになって若い女性2人がニコニコしながらサービスしてくれる。お料理とお料理の間隔もそれほど開かずにタイミングよく持って来てくれるのは嬉しい。ワインリストはこのホテルのオーナーである、シャトー・クロ・ド・ザルプのものばかり。古くは70年なども有るけれど、最近の98年以降のもののほうが評価が上がっているせいもあって高額。しかし、飲み頃はこのあたりかなぁと95年を訪ねてみると、おじさんは強硬に反対。これがいいとセカンドのシャルル・ザルプ2000を選んでくれた。案外今飲めるワイン。食事のお伴に良しかな。



アミューズ、前菜、メイン、チーズ、デザートとぺろりと頂いて見回すと私達が最後のお客。みなさん夜が早いようで・・・と、ウェイティングラウンジを通ると満席。ははん、なるほどねーと部屋へ戻る。
ベッドの上で携帯をいじっていたら、ようやく日本へ繋がった。

飲んだワイン:
シャルル・ザルプ 2000

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